こんにちは。ネットショップコンサルタントの「たぶ」(@yusuke_tanaka34)です。
ネットショップを運営していて、注目している数字ってありますか?
ネットショップを始めたお客さんから、よくこんなお悩みをいただきます。
ネットショップを運営していると、本当にいろいろな数字が出てきます。
売り上げ、アクセス数、コンバージョン率、前年比、直帰率、メルマガの開封率・・・
いろんな数字が多すぎて、もう何がなんだか分からなくなってきちゃいますよね。
「Google Analytics」や「Google Search Console」なんかを見ても、いろいろな数字が出ていて、どれを見ればいいか混乱してしまいます。
そこで、今回のテーマは「ネットショップを運営する上で大切にしたい4つの数字」。
まずは4つの数字だけに注目していきましょう。
ネットショップを始めた方におすすめの、大切にしたい4つの数字を詳しく解説しますね。
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ネットショップ運営で大切な4つの数字
いつも通り、いきなり結論から話しちゃいます。(笑)
ネットショップの運営を丸6年やってきて、本当にいろいろな数字に触れてきました。
その結果、「とにかくここだけは押さえなきゃいけない!」という4つの数字に注目しました。
もちろんネットショップを長くやっていけば、いろいろな数字の推移が気になったり、数字の推移を追っていくことになるとは思います。
でも、数字をまとめることが目的になって、数字の奥にある「売り上げを上げるためにどうするべきか」を考えることがおろそかになっているような気がします。
なので、ネットショップを運営する上で「とにかくここだけは押さえてください!」と言っている数字がこの4つです。
- 売上
- アクセス人数(ユニークユーザー数)
- 購買率(コンバージョン率)
- 客単価
当たり前といえば、当たり前なんですけどね。(笑)
この4つはネットショップを運営するならば、必ず知っておかなければいけない数字なのですが、単なる数字と考えていると、毎月Excelにまとめて、数字を眺めただけで放置してしまうこともあるんです。
この4つの数字から、運営しているネットショップの何がいけなかったのか、どう改善していけばいいのかが見えるので、ぜひとも毎月チェックして、数字を追って行ってほしいと思います。
この4つの数字は、計算式としても表せます。
売上 = アクセス数 × 購買率 × 客単価
この式は、ネットショップの運営には欠かせない式なので、ぜひ覚えてくださいね!
次のテストで出ますよ!(笑)
それでは、各数字の具体的な見方・考え方と、そこから考えられる改善点をご説明しますね。
ネットショップ運営で大切にしたい数字1=「売上」
まず、言わずもがな必要な数字「売上」です。
野球やサッカーで言う、最終的な「スコア」ですね。
1ヶ月間必死で戦ってきた結果です。
ネットショップを運営するということは、この「売上」をどう上げていくかということ。
この「売上」という数字は、この後説明する3つの数字の掛け算で成り立っています。
字なので、「売上」は一番重要と言っていい数字です。
最初に追うべきは「前月比」
最初は「前月比」を追っていきましょう。
前月より「売上」が良かったのか悪かったのか、その数字をパーセントで計算したのが「前月比」です。
小売業をしている方はよく耳にする言葉だと思いますが、前月の売上を超えられるかどうかは、1つの大きな指標となります。
最初の1年は前年の実績が出ていないというのもありますし、最初は売上の伸び率も安定していないため、「前月比」を追っていきます。
安定期に入ったら「前年比」
商品の価格帯や客単価によって変動しますが、目安として月の売上が100万円以上になったら「安定期に入った。」と考え、「前年比」を追っていきましょう。(あくまで、100万円/月は目安です。)
「前年比」は読んで字のごとく前年との売上の対比。
この「前年比」もパーセントで計算します。
商品によっても違いますが、「前年比」を追っていくと、例えば「3月と12月は繁忙期、2月と8月は閑散期。」と言ったように、1年を通しての売上の波が見えてきます。
これに合わせて、「3月の繁忙期に欠品が出ないように、2月末に人気商品を仕入れておこう。」とか「2月と8月は閑散期だから、イベントをやろう。」と言ったように対策が打てるわけです。
ネットショップ運営で大切にしたい数字2=「アクセス人数(ユニークユーザー数)」
次にネットショップの運営で注目したい数字「アクセス人数」。
「ユニークユーザー数」とも呼ばれています。
要するに、「ネットショップに何人の人が入ったきたか。」という数字です。
月に100人入ってくるネットショップと月に1000人入ってくるショップでは、確実に1000人入ってくるショップの方が売上が高いです。(なにか大きな問題がない限りは。)
「アクセス人数」は、
アクセス人数 = 売上 / 客単価 / 購買率
で計算することができます。
この数字では、
「集客=プロモーション」がうまくいっているか
ということが分かります。
明らかにお客さんが入ってきていないのに、イベントをやったり、特集ページなどをせっせと作り込んでも意味がないということです。
まず、お客さんを呼んでくることが大事。
お客さんがある程度入ってくるようになったら、そこで初めてイベントや特集ページ、商品ページの作り込みなどに意味が出てきます。
まずネットショップをオープンしたら、「集客=プロモーション」を頑張りましょう。
「アクセス人数(ユニークユーザー数)」をアップする方法
ネットショップをオープンして間もない時期は、お客さんはまったく入ってきません。
イメージで言うと、無人島にお店を出店したような感じです。
その状態で、お店の内装を作り込んだり、「20%OFFセール!!」などをやっても、お客さん自体がいないので、せっかくの準備が無駄になってしまいます。
実店舗であれば、通りかかった人が「お、このお店おしゃれだな。」というような形でふらっと入ってくれることがあるかもしれません。しかし、ネットショップではお客さんがふらっと入ってくることはありません。
積極的にお客さんにアプローチして、お客さんをネットショップに連れてこなければいけないのです。
その方法としては、
- 広告を打つ
- SEO対策をする
- SNSやブログなどで発信する
といった方法があります。
「広告を打つ」は短期的な方法です。
最初はGoogleやYahoo!などの検索エンジンで検索しても、ほとんど検索に引っかかってこないため、「広告を打つ」などの施策を行い、お客さんを連れてこなければいけません。
「SEO対策をする」と「SNSやブログなどで発信する」も有効な手段ではありますが、一生懸命施策を行っても効果が出始めるのに最低でも3ヶ月〜半年くらいはかかってしまします。
そのため、ネットショップオープンから半年くらいまでは、広告を打って集客し、その間にSNSやブログで発信を続けるという方法が有効です。
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ネットショップ運営で大切にしたい数字3=「購買率(コンバージョン率)」
次にネットショップの運営で注目したい数字は「購買率」です。
「コンバージョン率」とも呼ばれています。
「ネットショップに入ってきたお客さんの中で、何人の人が買ってくれたか。」という数字です。
通常のネットショップだと、この「購買率」は「約1%」と言われています。
100人のお客さんがネットショップに入ってきたら、1人のお客さんが買ってくれるという計算ですね。
「楽天」や「Yahoo!ショッピング」などの「ショッピングモール型ネットショップ」だと「購買率」は「約5%」と言われています。(なぜ購買率が高いかは【ネットショップ運営システム3種の違いを徹底比較!】をご覧ください。)
「購買率」が高いか低いか判断する時は、「1%」を目安にして下さい。
この「購買率」が高ければ高いほど、ネットショップ内のコンテンツが優れていて、接客上手ということになります。
「購買率」は、
購買率 = 売上 / 客単価 / アクセス人数
で計算することができます。
この数字では、
ネットショップ上での「接客」がうまくいっているか
ということが分かります。
先ほどのアクセス数が少なくても、「購買率」が高ければ、ある程度の売上が立ちます。(もちろんお客さんが多いことにこしたことはないのですが。)
この「購買率」から分かる事として、「購買率」が高いと「リピーターのお客さんが多い。」ということも予想できます。
お店を気に入ってくれて、リピーターになってくれたお客さんは自然と「購買率」も高くなります。
あなたも一度商品を買ったお店にもう一度行った時、また商品を買う確率は高くありませんか?
ある程度お客さんが入ってきてくれるようになったら、この「購買率」を上げる努力をしていきましょう。
「購買率(コンバージョン率)」をアップする方法
ある程度、お客さんが入ってきてくれるようになったら、次は「購買率」を上げる施策を行います。
実店舗で言えば、お店の内装や導線にこだわったり、各商品に手書きのポップで商品説明をしたり、ディスプレイや内装で季節のイベントやセールを開催するようなイメージです。
あと、スタッフに接客の研修をやるのも「購買率」をアップさせる方法ですね。
ネットショップに置き換えると、
- お店の内装や導線にこだわる=サイトのデザインやナビの見直しをする
- 各商品に手書きのポップで商品説明やスタッフの研修=商品説明文の充実
- ディスプレイや内装で季節のイベントやセールを開催する=特集ページやイベントページの作成
となります。
商品がいくつもあると埋もれてしまって購入に至らないかもしれませんが、お客さんに分かりやすく説明したり、魅力的に商品を置いたり、イベントのワクワク感などを感じてもらう事で、少しでもお客さんに「これ欲しいなぁ。」と思ってもらう工夫をします。
また、商品説明文を充実させると、SEO対策としても有効なので、積極的に商品説明文は充実させていきたいですね。
ネットショップにお客さんが入ってきてくれるようになり「アクセス人数」が増えてきたら、サイトのデザインや商品説明文を改善して「購買率」を上げていきましょう。
ネットショップ運営で大切にしたい数字4=「客単価」
次にネットショップの運営で注目したい数字は「客単価」です。
「ネットショップに入ってきたお客さんが一度に買ってくれた金額はいくらか。」という数字です。
この数字はネットショップに置いてある商品の単価によって大幅に変動してきます。
例えば、最低価格9,800円、最高価格100万円のソファーを販売しているネットショップであれば、客単価は50万円弱になります。
最低価格100円、最高価格980円の雑貨を販売しているネットショップであれば、客単価は500円弱になるという計算です。
「客単価」は、
客単価 = 売上 / 購入者数
で計算することができます。
この数字では、
ネットショップ上での「商品力」があるか
ということが問われています。
この数字を見て分かることは、ネットショップに置いてある商品の平均単価と「客単価」を見比べて、平均単価よりも「客単価」が低ければ、低価格の商品に人気があるということ。
逆に、平均単価よりも「客単価」が高ければ、高価な商品が人気があるということになります。
客単価が高ければ、購入してくれるお客さんが少なくても、ある程度の売上が立ちます。(もちろんたくさんのお客さんが商品を買ってくれるにこしたことはないのですが。)
この数字からもう1つ分かることがあります。それは、
自分のネットショップに「提案力」があるか
ということ。
まとめ買いの提案がうまいネットショップは、たとえ商品の平均単価が500円であったとしても、1,000円、2,000円と上げていくことは可能です。
まとめ買いの提案がうまければ、商品の平均単価に関わらず、客単価を伸ばすことができ、その結果、売上を底上げすることができるのです。
「客単価」を上げる方法
「アクセス数」と「購買率」が上がってきたら、次は「客単価」を上げる施策を行っていきます。
この「客単価」を上げる施策は、取り扱う商品にも関わってくるので、必ずしも最後に行う必要はありません。
まず、一番簡単な方法としては、「客単価」の高い商品を取り扱うこと。
例えば、300円前後の雑貨がメインの価格帯であるネットショップに、10,000円のアンティーク雑貨を置くことで、販売できた場合に、大幅に客単価を上げることができます。
次に、商品のセット売りやまとめ買いを提案すること。
例えば、化粧品のネットショップで「5,400円以上送料無料」と設定していたとして、客単価が「4,000円前後」だった場合、「2,000円のマニキュアをセットで購入すると、送料無料になりますよ。」などの提案を行います。
お客さんに「これも一緒に買っておいた方が、お得じゃないか?」と思ってもらえるような提案ができれば、「客単価」を上昇させることが可能です。
または、商品の平均単価が4,000円前後の場合、2,000円前後の商品を開発したり、仕入れたりするという方法も考えられます。
もし「客単価」を上げることができれば、「アクセス人数」や「購買率」が上がっていなくても、売上を上げていくことができるのです。
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まとめ
今回、「ネットショップを運営する上で大切にしたい4つの数字」をご紹介しました。
もう1度、おさらいです。
売上 = アクセス数 × 購買率 × 客単価
数字 | 数字が表す意味 |
---|---|
売上 | 結果 |
アクセス数 | 集客・プロモーション |
購買率 | 接客 |
客単価 | 商品力+提案力 |
ネットショップを運営していく上で、上の4つの数字は必ず追っていきましょう。
その数字を元に、各々の数字を上げる努力をしていきます。
出てきた数字を元に、何が足りないのかを検証し、「こうすれば売上が上がるのではないか?」という仮説を立て、実践し、その結果を元に改善していくことが、売上の増加につながります。
数字を制するものは、ネットショップを制す!
ぜひ数字に敏感になって、ネットショップの売上を上げていってくださいね。
ネットショップに関して、気になることや分からないことがありましたら、お問い合わせまでお気軽にご連絡くださいね。
以上、ネットショップコンサルタントの「たぶ」でした。
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