こんにちは。ネットショップコンサルタントの「たぶ」(@yusuke_tanaka34)です。
ネットショップを始めようと考えると、いろいろなサービスがあって迷っちゃいますよね。
僕もネットショップの運営に携わるまでは、「え?なにそれ?何が違うの?」って感じでした。
今回のテーマは「ネットショップ運営システム3種の違いを徹底比較!」ということで、ネットショップ運営システム3種の違いをお話していきたいなと思います。
ネットショップに全く携わって来なかった方からよく聞かれる質問がこちら。

分かります。僕も以前はそう思ってました。むしろ、最初は「Make Shop」やら「カラーミーショップ」やらも知りませんでした。
丸6年、どっぷりネットショップの運営をしていると、ネットショップ運営システムの違いも、かなり事細かく分かるようになるんです。
あの頃の僕に言ってやりたいです。
「ネットショップの運営なら任しときっ!」と。(笑)
それでは、今回はネットショップをこれから始める方に、ネットショップ運営システムの違いをご紹介しますね。
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ネットショップ運営システム3種類の違い
ネットショップ運営システムには、
- ショッピングモール型ネットショップ
- ASP(アプリケーションサービスプロバイダ)型ネットショップ
- 独自導入型ネットショップ
の3種類があります。
基本的に世の中にあるネットショップの半数以上は「ASP(アプリケーションサービスプロバイダ)型ネットショップ」(以下、「ASP型ネットショップ」)を利用していると思います。
「ASP型ネットショップ」は使い勝手が良く、メンテナンスもサービスの提供元がやってくれるので、年商1億円くらいのネットショップであれば、十分運営していけるため、利用率が高いんだと思います。
それでは、各ネットショップ運営システムの詳細を見ていきましょう。
「ショッピングモール型ネットショップ運営システム」とは

「ショッピングモール型ネットショップ運営システム」だと、有名なところでは
が挙げられます。
「Amazon」は、「楽天」「Yahoo!ショッピング」とは少し仕組みが違いますが、形態としては「ショッピングモール型ネットショップ」に分類できると思います。
「ショッピングモール型ネットショップ」は、読んで字のごとく「楽天」や「Yahoo!ショッピング」といったショッピングモールの中に、自分のネットショップを開く形のネットショップ。
「楽天」や「Yahoo!ショッピング」が持っているシステムの管理画面にログインして操作し、商品情報や決済情報、配送情報などを入力してネットショップを運営していきます。
「ショッピングモール型ネットショップ」の仕組みは、デパートの屋上でやっている物産展のようなイメージ。
例えば「楽天」という催事場の中で、各お店は軽く仕切られてはいるものの、地方の名産スイーツが3店舗も4店舗も横に並んでいるような感じ。
お客様も「A店に買いに来た。」というよりは、「物産展に行った。」とか「〇〇デパートに買いに行った。」という感じの印象を持ちます。
「楽天」や「Yahoo!ショッピング」も同じ。
各店舗は一応分かれてはいるものの、商品の検索方法が普通のネットショップとは違うため、お客さんは「A店で商品を買った。」というよりは、「楽天で商品を買った。」という印象を持ってしまいます。
商品の検索方法の違いとは、普通のネットショップでは欲しい商品名をGoogleやYahoo!などの検索エンジンに打ち込んだり、SNSやサイトにあるリンクをクリックしたり、雑誌やテレビなどで見て気になった商品を検索したりします。
しかし、「楽天」や「Yahoo!ショッピング」などの「ショッピングモール型ネットショップ」では、お客さんはまず各ショッピングモールに入り、欲しい商品をカテゴリーから辿って見つけるか、検索窓に打ち込んで商品を見つけます。
その欲しい商品が「新着順」や「価格順」などにずらーっと並んで、お客さんはその中から気になった商品を選ぶような流れです。
お店の名前は商品の下に小さく出てきますが、見た感じでは各お店が分かれている訳ではないので、お店の名前はあまり目立ちません。
「ショッピングモール型ネットショップ」のメリット
「ショッピングモール型ネットショップ」のメリットは何と言っても「コンバージョン率(購買率)の高さ」。
当たり前と言っちゃ当たり前なんですが、お客さんはショッピングモールにショッピングをしに訪れます。
最初から買う気マンマンということです。
そりゃあ、コンバージョン率(購買率)も上がりますよね。
通常のネットショップはコンバージョン率(購買率)が「約1%」と言われています。
「100人のお客さんが入ってきたら、1人のお客さんが買う。」という計算ですね。
「ショッピングモール型ネットショップ」のコンバージョン率(購買率)は、なんと驚異の「約5%」!!
「100人のお客さんが入ってきたら、5人のお客さんが買う。」という計算です。
5倍ですよ、5倍。(笑)
これはさすが「ショッピングモール型ネットショップ」といった感じです。
「ショッピングモール型ネットショップ」のもう1つの強みが「集客力」。
特に「楽天」は集客力が高いです。
広告をバンバン打っているというということもありますが、SEOにも強い。
欲しい商品を「Google」や「Yahoo!」の検索エンジンに打ち込むと、ほとんど1位か2位あたりに楽天のページが出てきますよね。
この集客力は強い。
統計的にも、お客さんは「Google」や「Yahoo!」の検索エンジンに欲しい商品名を打ち込んで、出てきた検索結果の1位・2位くらいしか見ないんです。(検索1位は20%強、検索2位は10%強、検索3位は7%強、検索結果4位以下は5%を切ります。)
それくらい、「SEOが強い」ということは、ネットショップとしての強みになります。
他にも「東北楽天ゴールデンイーグルス」を持っていたり、「ヴィッセル神戸」のスポンサーも務め、ネット以外でも知名度を高め、楽天への集客につなげています。(先日のイニエスタ獲得はシビれました。)
これだけでも、「ショッピングモール型ネットショップ」にネットショップを出店するメリットは十分ですよね。
【おすすめの「ショッピングモール型ネットショップ」はこちら】
プロが教えるおすすめのネットショップ3選
「ショッピングモール型ネットショップ」のデメリット
「ショッピングモール型ネットショップ」のデメリットは、
とにかく出店料が高い
ということ。
たとえば、「楽天」だと、初期費用で30万円程度、月額最低5万円〜(ランニングコストは売上によって変動します。)かかります。
その中で、売上に対する手数料の割合は約10%強。
この売上に対する手数料の約10%強は、商品が売れたら売れただけ増えていきます。
例えば100万円売れたら約10万円、500万円売れたら約50万円、1000万円売れたら約100万円といった形です。
また、楽天だとそれ以外にもメルマガを送るのにいくらとか、ペナルティに該当するといくらとか、細々としたお金もかかります。
それでも、メーカーさんなどにとっては、どこかの小売店に卸すよりは利益率も良いので、メーカーさんは「ショッピングモール型ネットショップ」でネットショップを出店するのがおすすめです!
もう1つのデメリットは、制約が多いこと。
- ショッピングモール外へのリンクをはれない
- 使えるタグが制限されている(HTMLやCSSなど)
- 顧客情報などの情報を自由に閲覧できない
- Googleなどが提供しているツールなどを使用できない
などの制約があります。
本当に百貨店やデパートに出店をしているようなイメージですね。
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「ASP型ネットショップ運営システム」とは

「ASP型ネットショップ運営システム」だと、有名なところでは、
などが挙げられます。(他にもいっぱいあります。)
無料でネットショップを作れる
も、この「ASP型ネットショップ」の1つですね。
無料のネットショップ運営サービスについては、こちらの記事をどうぞ。
「ASP」とは、「アプリケーションサービスプロバイダ」の略で、ネットショップサービスを運営している会社の管理画面にログインして、そこに商品情報などの基本的な情報を入れてネットショップを運営する仕組みのことを言います。
仕組みとしては、「ショッピングモール型ネットショップ」とほぼ一緒。
「ショッピングモール型ネットショップ」との違いは、「ショッピングモール型ネットショップ」はショッピングモールの中にネットショップを開く形だったのですが、「ASP型ネットショップ」は独自のネットショップを開く形です。
イメージで言うと、ビルのテナントとして出店するようなイメージ。
ビルの一角を借りているので、エレベーターの保守や共用部分の清掃などはしてくれるけど、集客などはまったくやってくれないといった感じ。
「借りているスペースは、規約の中だったら好きに使っていいよ。ある程度の制限はあるけど、結構融通も効くし、オプションもいろいろあるよ。」とビルの管理会社のおじさんが言っているところを想像してみてください。(笑)
「ASP型ネットショップ」の場合は、お店の名前が前面に出ます。「ショッピングモール型ネットショップ」のように、ネットショップ運営システムの会社名はほとんど出てきません。
GoogleやYahoo!などの検索エンジンで検索しても、各商品ページがヒットすることもありますが、お店のトップページが検索に出てくることが多くなります。
お客さんも「ショッピングモール型ネットショップ」とは違い、「A店で商品を買った。」と印象が強く残ります。
なので、お客さんは「あの商品を買ったA店が良かったから、また買いに行こう。」と考え、リピーターになってくれるのです。
【おすすめの「ASP型ネットショップ」はこちら】
プロが教えるおすすめのネットショップ3選
「ASP型ネットショップ」のメリット
「ASP型ネットショップ」のメリットは、「気軽にネットショップを開店できること」。
初期費用も「ショッピングモール型ネットショップ」に比べるとだいぶ安価ですし、特別な知識も必要ありません。
「あ、ネットショップやりたいな。」と思ったら、商品さえあればすぐにでも始められる手軽さがメリットです。
また、「ショッピングモール型ネットショップ」や「独自導入型ネットショップ」に比べると、どこを取っても平均的。
- 費用
- 自由度(制約が少なめ)
- デザイン
- SEO対策
- 管理画面が使いやすさ
どれも、「ショッピングモール型ネットショップ」よりは自由度が高く、「独自導入型ネットショップ」よりは自由度が低い感じですね。なので、費用もちょうど中間に位置します。
「ショッピングモール型ネットショップ」は初期費用が30万円、月額費用が5万円〜と言ったところですが、「ASP型ネットショップ」は初期費用が1万円、月額費用が3000円〜といった感じです。(お店の規模によってプランや金額は変わってきます。)
また、「ASP型ネットショップ」は「ショッピングモール型ネットショップ」とは違い、販売手数料が取られないので(クレジットカード決済などの決済手数料はかかります。)、利益率も高いまま運営ができるのもポイント。
セレクトショップや雑貨屋さんなどの小売店さんは「ASP型ネットショップ」でネットショップを出店するのがおすすめです!
あとは、初めてネットショップを初める方。
特にHTMLやCSSなどの知識も必要なく、費用も少なめでネットショップをオープンできるので、「ASP型ネットショップ」である程度の売上ができてきたら、「ショッピングモール型ネットショップ」に進出していくのが、いい流れだと思います。
「ネットショップの入門編」のようなイメージで、「ASP型ネットショップ」にチャレンジしてみるのもおすすめです!
「ASP型ネットショップ」のデメリット
「ショッピングモール型ネットショップ」のデメリットは、
広告宣伝をしてお客さんに来てもらわないといけない
ということ。
これは後ほど出てくる「独自導入型ネットショップ」にも共通のデメリットですが、「ショッピングモール型ネットショップ」のように誰も代わりに集客はしてくれません。
自分で考え、自分で行動し、集客をしなければいけないということです。(もちろん「ショッピングモール型ネットショップ」もショッピングモール内で集客をしないといけませんが。)
長期的な目線で考えると「SEO対策」を勉強して実践しないといけないですし、短期的な目線で考えると「広告」を出稿しないといけません。
なので、本気でネットショップを運営しようと考えると、「ショッピングモール型ネットショップ」並みに費用はかかってきてしまう可能性はあります。
ただ、そこで学んだ知識は一生モノですし、頑張った分だけ売上に反映してくるので、頑張る価値は十分にあります。
あとは、あくまでASP型ネットショップ運営システムを提供している会社のサービスを利用するので、「独自導入型ネットショップ」に比べると制約があります。
「検索機能を細かく設定したいんだ!」とか「会員のランクを何十個も設定して、各ランクだけが受けられるサービスをつけたいんだ!」みたいな高度なカスタマイズはできません。
できるカスタマイズとしては、HTML・CSS・Java Scriptなどの知識があれば、トップページや商品ページなどのデザインをカスタマイズできるといった感じです。(これも各ASPサービスによって制約があります。)
他のページへのリンクや顧客情報を閲覧できたりと、「ショッピングモール型ネットショップ」よりは自由度は高いので、うまく運営できれば「ショッピングモール型ネットショップ」の売り上げを超えることも可能です。
「独自導入型ネットショップ運営システム」とは

「独自導入型ネットショップ」とは、ネットショップのシステムを開発する会社が、独自でネットショップ運営システムを開発し、有料または無料で販売(配布)。
そのネットショップ運営システムを購入(取得)し、自分でサーバーを借りて(作って)、サーバーにネットショップ運営システムを導入して使う方法のネットショップです。
昔は有料のネットショップ運営システムが多かったのですが、日本では2006年に公開した
「EC-CUBE」
の登場により、「独自導入型ネットショップ」はほぼ「EC-CUBE」一色となりました。
「EC-CUBE」はオープンソースのネットショップ運営システムとして、中の仕組み(コード)も全て見ることができ、自分達でカスタマイズすることができる、とっても便利なサービス。
【EC-CUBE】
https://www.ec-cube.net/
しかし、世界を見ると「EC-CUBE」はTOP20にも入っておらず、
などが上位に入っています。(「EC-CUBEの今後の活躍に期待!」)
最初の導入方法は違いますが、管理画面などの仕組みは「ショッピングモール型ネットショップ」や「ASP型ネットショップ」とほぼ一緒。
特にショッピングモールの中にネットショップを開くわけではないので、「ASP型ネットショップ」のように独自のネットショップを開く形です。
イメージで言うと、土地を借りてお店を出店するようなイメージ。(サーバー自体を自分で作れば、土地を買ったイメージですね。)
借りるサーバーによりますが、基本的に何から何まで自分でやる感じです。
システムに不具合が出ても誰も直してくれませんし、集客なども全て自分でやります。
借りるレンタルサーバーがよければ、サーバーの管理はしてくれるので、水道や電気の保守をしてもらっているイメージですかね。(笑)
ほとんど何の制約もないので(法律に触れるようなことはできませんが)、自由です。
自由と引き換えに責任が伴うという意味では、人生みたいですね。(笑)
「独自導入型ネットショップ」も「ショッピングモール型ネットショップ」とは違い、お店の名前が前面に出ます。「EC-CUBE」やサーバー管理会社の名前はほとんど出てきません。
「ASP型ネットショップ」と同様、GoogleやYahoo!などの検索エンジンで検索すると、お店のトップページが検索に出てくることが多くなります。
お客さんもへの印象も、「ASP型ネットショップ」と同じように、「A店で商品を買った。」と考えてくれます。
「独自導入型ネットショップ運営システム」のメリット
「独自導入型ネットショップ」のメリットは何と言っても「自由度」。
プログラミングの知識さえあれば、何でもできます。(むしろできないことはないんじゃないかという…)
- サイドカテゴリーをアコーディオン式にしたい
- 細い検索ができるようにしたい
- 会員機能を充実させたい
- 多言語が表示されるようにしたい
など、ほぼ何でもできちゃいます。(パソコンでできないことは無理です。)
また、ネットショップの売り上げや規模がどんどん大きくなっていっても、その都度カスタマイズやサーバーの引越しをしていけばいいので、そういった自由度が大きいのもメリットですね。
あとは、「初期費用とランニングコストが低い」というのもメリットの1つ。
ネットショップ運営システムは無料ですし、サーバーは「ASP型ネットショップ」よりも安価です。(だいたい月額500円くらい)
他には月々支払うクレジットカード決済などの決済手数料(これはどのネットショップでもかかります。)くらいなので、かなり安くネットショップを始めることができます。
また、販売手数料も一切かからないので、利益率も高いまま商品を販売することができます。
「独自導入型ネットショップ」のデメリット
「独自導入型ネットショップ」のデメリットは、
HTML・CSS・プログラミングの知識が必要
ということ。
「ショッピングモール型ネットショップ」や「ASP型ネットショップ」は不具合があれば、ネットショップ運営サービス会社が対応してくれますが、「独自導入型ネットショップ」は不具合が起きても誰も直してくれません。自分で直すしかないのです。
プログラミングの知識がある制作会社などに保守やカスタマイズを頼めば対応はしてくれますが、それなりに金額がかかってしまうので、なるべく自社で対応できる状態にしてから、「独自導入型ネットショップ」を導入することをおすすめします。
大規模なネットショップを目指していて、プログラミングの知識がある方には「独自導入型ネットショップ」のネットショップはおすすめです。
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まとめ
ネットショップ運営システムは、ネットショップの運営歴と売り上げ規模で選ぶのがおすすめです。
ネットショップ運営歴 | 売り上げ規模 | ネットショップ運営システム |
---|---|---|
初めて | 〜年商1億円 | ASP型ネットショップ |
2〜5年程度 | 〜年商1億円 | ショッピングモール型ネットショップ |
3年〜 | 年商1億円〜 | 独自導入型ネットショップ |
(数字はあくまで目安です。)
僕がおすすめする「ネットショップ運営システム」は下記の3つ。
なぜこの3つの「ネットショップ運営システム」をおすすめするかは、下記の記事を読んでみてください。
ぜひあなたにぴったりのネットショップ運営システムを見つけてくださいね。
ネットショップに関して、気になることや分からないことがありましたら、お問い合わせまでお気軽にご連絡くださいね。
以上、ネットショップコンサルタントの「たぶ」でした。
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